四角形のはんこは役所で登録できるのか?

個人実印は四角(角印)でも印鑑登録は可能?
個人実印は四角(角印)でも印鑑登録はできるのか?

「四角い印鑑(角印)でも、実印登録ってできるの?」

一般的に個人が使用する実印は、丸い形状のはんこを作成して使う方がほとんど。

ただ、中には

「人とは違った実印を作りたい」

「銀行印と区別するために形を変えたい」


と考えて、四角い印鑑(角印)を実印として使いたいと考えている方もいらっしゃいます。


でも、実際に四角い印鑑を実印として使うことはできるのでしょうか?

せっかく四角いはんこを作ったのに、印鑑登録できずに実印として使えなかったので印鑑の作り直しが必要になった…

そんな状況にはなりたくないですよね?

そこで、印鑑専門情報を発信している当サイトが、実印は四角い印鑑でも大丈夫なのかを徹底解説。こちらを読めば、あなたのお悩みを解消することができます。

それでは、さっそくご紹介していきます。



個人実印は四角(角印)でも登録できるのか?

実印と一口に言っても、個人実印と法人実印がありますので、どちらの印鑑の話をしていくのかも重要。

まず初めに、個人実印についてのお話をしていきますので、法人実印について知りたい方はこちらから読み進めてください。


それでは、さっそく個人実印は四角い印鑑でも登録できるのかについてですが、結論から申しますと、 ズバリ、個人用の実印は四角でも印鑑登録できます。

実は印鑑登録をする際の規定では、印鑑の形は特に規定されていません。そのため、サイズや素材、印影そのものに問題がなければ、はんこの形が丸型でなくても実印として登録することができるのです。


では、一体どの様な人が四角い実印を使うのでしょうか?

理由について調査したところ、四角い実印を使いたい方は、

「他の人とは違うものを持ちたい」

「印影の重複を避けたい」


という意見が多く見られました。


確かに、四角い印鑑を実印として使っている人を見かけることはほとんどないので、印影の重複を避けたり、人とは違ったはんこを求めている場合には四角いはんこを実印として使うのはひとつの手です。

例えば、日本の中でも人口の多い名字の人は、印影が重複してしまう可能性もゼロではありません。四角の実印を登録する人は、それほど多くないため、最初から四角で作成しておけば、重複する可能性を下げることができます。


この他にも、四角い印鑑は姓名が長い方で、フルネームだと通常の印鑑にはなかなか彫りきれないという方にも選ばれることがあります。丸い形状の印鑑に比べると、四角いはんこの方が同じ大きさでも面積が大きくなりますので、より多くの文字を印面に彫ることができるからです。

姓と名を合計して6文字以上など、文字数の多い方には左右で3文字ずつなど文字のおさまりも良いので、印影の見た目の良さから四角いはんこを実印として使うのも良いでしょう。

四角い印鑑でも実印として印鑑登録ができるのかについて解説してきました。

規定を守っていれば、四角い印鑑でも実印として使うことができるということがおわかりいただけたかと思います。

でも、逆に実印として印鑑登録をすることができないはんことはどんな印鑑なのでしょうか。

続いては、実印として印鑑登録のできないはんこについて分かりやすく解説していきます。

印鑑登録のできない印鑑

実印として印鑑を使うためには、印鑑登録という手続きが必要になりますが、この手続で登録できる印鑑には決まりがあります。

ただ、登録の手続きを行なうには、はんこのサイズや素材などに規定があるので、それを満たしていない印鑑は印鑑登録をすることができません。

では、条件を満たさない印鑑とはどんなものなのでしょう。

わかりやすいように、リストにまとめましたので、ご覧ください。

印鑑登録のできない印鑑
  • 既に他人が印鑑登録済みであるもの
  • 戸籍上の「氏名」・「氏または名」・「氏と名の一部の組み合わせ」以外のもの
  • 戸籍上の氏名以外の文面があるもの
  • 世帯内でよく似た印影がつかわれているもの
  • 同一の印影が多数存在すると考えられるもの(例:三文判など※登録できる場合もあり)
  • 外枠がないもの、4分の1以上欠けているもの
  • 文字がきれているなど、印影が不鮮明なもの
  • 印影の文字が白抜きになるもの
  • ゴム印など変形しやすいもの
  • 印影が極端に小さい・大きいもの


印鑑登録の規定は自治体によって多少違いがあるので、こちらの条件以外に既定のある自治体もあるかもしれません。

ただ、一般的には、既定の中には印鑑のサイズについては記載されていることがほとんどですが、形については触れられていません。そのため、素材やサイズの既定さえ満たしていれば、四角い印鑑であっても実印として印鑑登録をすることができるのです。

ただ、四角い印鑑を個人実印として印鑑登録する方は少ないので、対応してくれる職員によっては、印鑑登録には適切ではないと判断されてしまう場合もあるかもしれません。

自分が持っている印鑑が規定を満たしているのか心配なときには、作成前に事前に確認しておくことをおすすめします。


一般的に印鑑ショップで販売されている印鑑のサイズは、丸印で10.5㎜~18.0㎜、角印で13.5㎜~18.0㎜となっています。

そのため、印鑑ショップで実印用として販売されている印鑑を選ぶことで、すでに印鑑登録済みの印鑑と印影が重複してしまった場合を除けば、四角い印鑑でも印鑑登録できないことはないでしょう。


法人実印は四角い印鑑(角印)で登録が可能?

法人実印(代表者印)として登録する印鑑は、丸印が一般的です。でも、実は法人実印も個人の実印と同じように、四角い印鑑で印鑑登録をすることができます。


法人印鑑として登記所に提出する印鑑は「商業登記規則第9条」によって規定されています。

法人実印として登録できるはんこの既定
  • 辺の長さが1㎝の正方形に収まるものまたは、辺の長さが3㎝の正方形に収まらないものではあってはならない
  • 印影は照合に適するものではなければならない


規定されているのは、上記の2点なので、個人の実印と同様に印鑑の形や印面は自由です。小さすぎず、大きすぎないサイズの印鑑であり、印影照合できるものであれば、法人実印として登録できます。

極端に言えば、印鑑に彫ってある文言についても既定はないので、全く異なる社名の角印でも、法人実印として印鑑登録できると言うわけです。


…ただし、そのように会社名とは違う名前を法人印鑑として登録するのはおすすめしません。なぜなら、会社名とは違う印面の印鑑を登録すると、業務に支障をきたしてしまうことがあるからです。

実際に、あなたが法人実印を使う場面にいると仮定しましょう。重要な契約を結ぶ際に、相手が押した実印の印影が会社名とは違う内容だったらどう思いますか?

「この会社は信用できるだろうか?」

と不安に感じるのではないでしょうか?

相手に不信感を与えてしまうような会社印鑑には、何もメリットはありません。

特に会社運営は信用が大切になってきますので、ちょっとしたことで信用を失わないようにするためにも、法人実印(その他の法人印鑑に関してもですが)の印面に彫る内容は、会社名と同じようにすると良いでしょう。


それから、法人印鑑に関してですが、角印を法人実印として登録することはできますが、四角い法人印鑑は社印(会社認め印)として使われることが一般的。

そのため、会社印鑑は丸印は代表者印、四角い印鑑は社印というイメージを持っていらっしゃる方が多いです。場合によっては、間違えて捺印されていると指摘されてしまう可能性もあります。

四角い印鑑を法人実印として登録する際には、このようなデメリットも考えて、慎重に作成することをおすすめします。

銀行印との併用について

印鑑には、実印・銀行印・認印など様々な種類がありますが、それぞれは印鑑そのものに違いがあるのではなく、印鑑の用途に違いがあるだけです。

そのため、複数の印鑑を持つのが面倒な人は、実印・銀行印・認印のすべてを1本の印鑑で併用していることもあります。

確かに、1本の印鑑で実印・銀行印・認印の全ての用途を済ませることができれば、それぞれの印鑑を作成する必要もないですし、複数のはんこを管理する手間もなくなり便利。

しかし、実印や銀行印を併用してしまうと、万が一紛失や盗難があった際に、大きなリスクがあります。たった1本の印鑑をなくしてしまったことが原因で、財産や個人の信用を失う可能性が高くなってしまうのです。

特に実印は、印鑑証明書と合わせるととても重要な役割のある印鑑。第三者の悪用を防ぐためにも、実印や銀行印などの印鑑は併用しないことをおすすめします。


実印は四角(角印)でも印鑑登録をすることができるのかについてご紹介をしてきましたがいかがでしたでしょうか?

実際に四角い印鑑でもルールを守れば実印として印鑑登録はできます。ただ、普段はあまり見かけることのない状況ですので、特に法人実印を四角いはんこで登録しようとお考えの方は、注意が必要です。

最後に、こちらのページを読んでいただいた方の中には、これから実印の作成を検討していらっしゃる方もいるのではないでしょうか?

そうした方のために、当サイトでは、実印を作成する際に注意しておきたいポイントについて詳しく解説しています。

こちらのページを読んでいただくだけで、実印を作る際に押さえておきたいポイントを知ることができるので、実印作成の際にはぜひご参考にしてください。

実印を作るときのポイントを読む


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