はんこ(実印・銀行印・認印・法人印)を購入する時の作成方法
印鑑作成マニュアル~購入前に絶対に知っておきたいポイント集~
「印鑑なんて、適当に作成すれば良いでしょ?」と侮ってはいけません。
印鑑を購入する時は、サイズに規程があったり、名前の入れ方や素材に様々なバリエーションがあったりと、作成する際に知っておくべきポイントがたくさん。
印鑑の情報を専門に発信する当サイトが、みなさんが納得のいく印鑑を作成できるよう、実印・銀行印・認印・会社で使う法人印などそれぞれの印鑑を購入する際の選び方をまとめました。
作成にかかる時間や購入方法、購入価格の相場まで網羅しているので、あなたの大事な印鑑作成にぜひお役立てください。
必要な印鑑の種類を確認
印鑑には、種類によっては規程があるため、作成する印鑑の種類を確認して購入することが大切。そこで、まずは、主な印鑑の種類を整理しておきたいと思います。
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個人印鑑の種類
個人で作成する印鑑は、主に実印・銀行印・認印の3種類。それぞれ簡単にご紹介しましょう。実印
実印は、役場で印鑑登録された印鑑のこと。 ローン契約や自動車の売買、不動産の購入など、人生における重要な場面で使います。実印として登録できる印鑑には、登録先の市区町村によって規程があるため、作成前に確認して購入すると安心です。 基本的には、印面が劣化して印影が変わりやすいゴム印や、シャチハタ(スタンプ式のハンコ)は、購入しても実印として登録不可。
実印の登録は、原則1人1本であり、個人で購入する印鑑の中で最も大事な印鑑とも言われているので、ポイントを押さえて慎重に作成しましょう。
銀行印
金融口座を開設する際に登録が必要となる印鑑。口座の開設時だけでなく、窓口での現金の出納の際などにも使います。銀行印には、実印ほど規定はありませんが、実印と同じく、ゴム印やシャチハタは基本的に登録できません。
銀行印は1口座につき1本の登録となるため、口座ごとに銀行印を作成し、複数の銀行印を使われている方もいらっしゃいます。
認印
認印は、実印や銀行印のように登録されていない印鑑のこと。 用途は幅広く、家庭での荷物の受け取りや申込書の記入、会社での書類への押印など、使用頻度の高い印鑑です。実印や銀行印とは違い、認印には決まりはないため、シャチハタなど簡易的な印鑑を購入する方も。 ただし、特にビジネスで使う認印の場合、印鑑をステータスの一環として捉える方もいらっしゃるので、ある程度お金を出して認印用の印鑑を作成することが一般的です。
法人(会社)印鑑の種類
法人印鑑は、主に4種類あります。会社実印(代表者印・丸印)
会社設立の際に法務局に登録する印鑑が、会社実印です。登録は義務となっており、登記にあたって作成が不可欠。登記だけでなく、会社の代表者が認めた内容であることを証明するため、取引先との重要な契約などに会社実印を押印することもあります。
そのため、会社実印は「会社の顔」とも言える大事な印鑑です。
法人銀行印
法人銀行印は、法人名義で金融口座を開設する際に登録する印鑑。厳密な規定はありませんが、一般的な法人銀行印用の印鑑の仕様があるため、後ほどご紹介する法人銀行印の作成ポイントに沿って作成しましょう。
角印(会社認印・社印)
会社実印や法人銀行印とは違い、登録が不要である、いわゆる認印ですが、会社の領収書など、法人における「軽い文書」に使用するため使う機会の多い印鑑。印面が四角い印鑑を作成することが多いため、「角印」とも言われます。
住所印(ゴム印)
住所印は、会社の住所や電話番号などの連絡先が記載された印鑑。角印と同様、作成の義務はありませんが、業務の便宜上、作成する企業が多い印鑑です。印面がゴムでできているゴム印で作成することが多いため、ゴム印と呼ぶこともあります。
購入する印鑑をご確認いただいたところで、いよいよ、それぞれの印鑑の作成手順を見ていきたいと思います。
印鑑を購入する時に欠かせない5つのポイント
それでは、ご紹介した印鑑の作成ポイントを、それぞれ見ていきましょう。 個人印鑑と法人印鑑に分けて解説しているので、該当の方をお選びください。
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個人印鑑の作成ポイント
個人印鑑の作成ステップは、以下の5つ。- サイズ
- 書体
- 素材
- 印面の名前の入れ方
- 彫り方
個人の実印・銀行印・認印を作成する場合は、基本的にこの項目に沿って印鑑を作成しますが、はじめに押さえておいていただきたいことは、個人印鑑の作成ポイントは、男性と女性で、購入する印鑑に違いがあるということ。
そこで、5つの項目に沿って作成ポイントをご紹介する前に、まずは男性が購入する印鑑と、女性が購入する印鑑の大きな違いを簡単に説明しておきたいと思います。
男性と女性の選び方の違い
男性が購入する印鑑と女性が購入する印鑑作成の大きな違いは、以下の2点。- 作成する印鑑のサイズが違う
- 名前の入れ方が違う
また、書体や素材も、男性向けのものや、女性に人気のかわいいデザインのものなど、それぞれバリエーションも豊富。
以下のページでは、男性の印鑑作成・女性の印鑑作成に特化して印鑑の作成手順をご説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。
男性に特化した 印鑑作成手順 | 女性向けの かわいい印鑑の作り方 |
サイズは実印>銀行印>認印が一般的
印鑑を作成する際にまず決めるのは、購入する印鑑のサイズ。個人で購入する印鑑のサイズは、実印のみ規程があることが多いです(登録先の市区町村によって異なります)。一方、銀行印と認印は、好きな大きさで印鑑の作成が可能。
ただし、実印・銀行印・認印それぞれの印鑑に、推奨されている購入サイズがあります。
一般的に購入されている印鑑のサイズを、印鑑の種類と性別に分けて以下にまとめました。
実印 | 銀行印 | 認印 | |
---|---|---|---|
規程 | 登録先によって異なる (一般的には直径8.0mm ~ 25.0mm) | なし | |
男性 | 15.0mm ~ 18.0mm | 13.5mm ~ 15.0mm | 12.0mm ~ 13.5mm |
女性 | 13.5mm ~ 15.0mm | 12.0mm ~ 13.5mm | 10.5mm ~ 12.0mm |
以下を踏まえると、印鑑を作成する際の購入サイズには、以下のような購入ポイントがあります。
- 大きさは、実印>銀行印>認印の順に差をつける
- 女性は、男性より一回り小さいサイズの印鑑を作成する
個人で購入する印鑑のサイズは、見分けがつきやすいようにするため、実印・銀行印・認印をそれぞれ違うサイズで作成すると良いと言われています。そして、重要度の高い順に大きいサイズとなるように印鑑を作成することが一般的。
また、昔からの慣習として「女性は男性よりも小さい印鑑を作成する」という習わしが残っています。
これは、「後相家」と呼ばれる考え方があるため。 古くは、女性が大きい印鑑を作成すると、男性よりも運勢が強くなってしまい、家の運気に悪影響があると言われていました。
あくまでも言い伝えではありますが、今でも印鑑を作成する時の名残りとなっています。
サイズ選びについて詳しく読む
書体は印鑑の種類によっておすすめが違う
印鑑には様々な書体の種類があり、選ぶ書体によって作成する印鑑にも個性が出ます。個人で購入する印鑑は、実印・銀行印・認印それぞれ好きな書体で作成可能。
ただし、一般的には、実印と銀行印は「可読性の低い書体」、認印には「読みやすい書体」を選んで作成します。
具体的に、可読性の低い書体は篆書体や印相体、読みやすい書体は古印体など。
印鑑の書体について詳しく読む
このような書体の選び方で作成する理由は「偽造防止のためには複雑な書体が良い」ということが関係しています。
実印や銀行印のような個人印鑑は、重要な契約や財産管理のために作成する印鑑。印影が単純で簡単に複製できてしまうと、架空契約などの悪用から大きな損害に繋がりかねません。
そのため、複雑な造りをしていて読みにくい書体が人気です。
一方、認印は「誰が押印したか」がすぐに分かる必要があることが多いため、実印や銀行印とは違い、読みやすい書体を選びます。
耐久性のある印鑑素材を選ぶ
書体と同じく、印鑑の素材にも決まりはなく、好みの印材を選んで作成できます。ただし、ポイントとしては「耐久性のある素材」を選んで購入することがおすすめ。劣化しにくく、購入した印鑑を長く使用できる印鑑素材で印鑑を作成しましょう。
古くから印鑑素材として購入されている黒水牛、男性に人気のチタン、女性におすすめの水晶や天然石の印鑑素材など、個人で購入する印鑑の素材には相当な種類があり、お店によって購入できる印鑑の品揃えも違います。
さらに詳しい印鑑素材の紹介は、以下をご覧ください。
印鑑素材について詳しく読む
印影に入れる名前は自由
印鑑を購入する時は、「苗字」「名前」「フルネーム」という3パターンの名前の入れ方から選んで作成します。どの入れ方で印鑑を作成しても問題はありませんが、購入する際のポイントは以下の2つ。
- 実印・銀行印は、男性:フルネーム、女性:名前のみの印鑑の購入がおすすめ
- 認印は、用途に応じて名前の入れ方を決めて購入する
実印・銀行印は重要な印鑑であることから、複雑な印影にするためフルネームでの作成が推奨されています。
ただし、未婚の女性の場合は、購入後、結婚などにより苗字が変わる可能性があるため、名前のみの印鑑を作成する方も。
一方、認印は幅広い用途のために購入する印鑑であることから、家族で使う印鑑や、社内で使用する印鑑は苗字のみで作成したり、同じ苗字の人と区別をする必要がある時はフルネームで作成するなど、使う場面に応じて名前の入れ方を決めて印鑑を作成すると良いでしょう。
ちなみに、銀行印や認印には、 氏名以外の文字や、イラスト化された画像などの入った印鑑を作成できることもあるため、個性が出しやすくなっています。
ここまでご説明した、印鑑購入の際の名前の入れ方のポイントは、以下の通り。
実印 | 銀行印 | 認印 | |
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規程 | 住民票に登録されている名前 | なし | |
男性 | フルネームを推奨 | 用途に応じて苗字のみなど | |
女性 | 名前のみがおすすめ |
手彫りと機械彫りのメリット・デメリット
印鑑を購入する際、印影は、手彫りもしくは機械彫りで作成します。 手彫りと機械彫りでの印鑑作成は、購入の時に、それぞれ以下のようなメリットとデメリットがあります。手彫り | 機械彫り | |
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メリット |
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デメリット |
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安価で手早く印鑑を作成できる機械彫りですが、パソコンのフォントで機械彫りをしているようなお店で印鑑を作成してしまうと、全く同じ印影を購入し、偽造・悪用ができてしまうため危険。
そのため、実印や銀行印を作成する際は特に、手彫りで印鑑を作成することをおすすめします。
手彫りと機械彫りの詳しい違いを読む
法人印鑑の作成ポイント
法人印鑑を作成する際は、次の5つの購入ポイントがあります。- サイズ
- 書体
- 素材
- 印影に入る文字
- 形状
角印>会社実印>法人銀行印となるサイズ選び
法人印鑑を購入する際、サイズには、会社実印のみ「印影が10.0mm~30.0mmの正方形に収まるサイズ」という規程があるものの、その他の法人印鑑は自由なサイズで作成して構いません。ただし、法人印鑑を購入する時は、角印>会社実印>法人銀行印の順の大きさとなるように、違うサイズで作成することが一般的。
特に「角印:21.0mmもしくは24.0mm、会社実印:18.0mm、法人銀行印:16.0mm」という組み合わせで作成するとバランスが良く、おすすめです。
書体は篆書体・印相体が一般的
法人印鑑は、数ある印鑑の書体の中から好きなものを選んで作成できますが、篆書体もしくは印相体で作成することが多いです。実際に、大手印鑑通販サイトハンコヤドットコムの統計によれば、法人印鑑を作成する方のうち、約70%が篆書体、約30%の方が印相体で作成するとのこと。
どちらの書体も歴史が古く、法人印鑑に相応しい威厳があるため人気です。
素材は好みで作成が可能
個人印鑑に比べると、法人印鑑の印材の種類は多くはありませんが、そうは言っても好きな素材で作成が可能。法人印鑑を作成する際に人気の素材には、伝統的な象牙や最新素材のチタン、低価格が魅力の水牛などがあります。
印影には社名や役職名を入れる
法人印鑑を購入する際に印影に入れる文字は、慣例としてほとんど決まっています。会社実印には会社名と役職名、法人銀行印には会社名と「銀行之印」という文字、角印には会社名が入るように作成しましょう。
持ち手には2種類ある
会社印鑑にはそれぞれ2種類の持ち手があり、どちらで作成しても問題ありません。持ち手が付いているタイプは押しやすく、寸胴タイプは、持ち手のあるタイプを購入するよりも安い値段で作成できます。
注文から手元に届くまでにかかる時間
通常、印鑑を作成すると、購入注文から手元に届くまでに2週間前後かかることが一般的です。一方、「急遽印鑑の購入が必要になってしまった!」という方のために、当日出荷などの即日購入サービスに力を入れているお店も。 印鑑通販サイトで購入する場合でも、東京のような大都市だけでなく、日本国内であれば、購入注文の翌日中に、作成した印鑑を配送してくれるショップもあるので、お急ぎの方は活用して購入すると良いでしょう。
即日購入サービスの内容はお店によって違いがあるので、購入前に情報収集が必須。
以下には、印鑑の即日作成に強いお店をまとめているので、「とにかく最短購入で印鑑を作成したい」という方は、ぜひご確認ください。
印鑑の即日作成に強いお店をチェック
ただし、印鑑を即日作成する場合は、以下のような注意点があることも、購入前に頭に入れておきましょう。
- 購入できる印鑑の種類が限られる可能性がある
- 手彫り印鑑は作成できないことがある
購入するお店によっては、即日作成に対応している印鑑と、対応していない印鑑があります。そのため、即日購入で印鑑を作成する場合、希望の素材やデザインを購入できない可能性も。
また、即日購入で印鑑を作成する場合、購入する印面の彫り方は、基本的に機械彫りで作成します。 先ほどもご説明しましたが、セキュリティの面では手彫り印鑑を作成する方が良いと言われているので、手彫り印鑑の作成を希望されている方が即日購入で印鑑を購入する際は、ご注意ください。
このように、即日作成で印鑑を作成する際は制限のある部分もありますが、実印や銀行印のような一生ものの印鑑は、できれば、納得のいく印鑑を作成したいところ。
そのため、印鑑は、購入が必要になった時に慌てて作成するのではなく、できれば進学や就職、結婚のような人生の節目などに余裕を持って作成し、使うタイミングに備えて予め購入しておくことをおすすめします。
購入価格の相場と安い値段で作成するコツ
「印鑑の作成ポイントは分かったけど、結局印鑑はどのくらいの値段で作成できるの?」と購入価格を気にされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。安いお得な購入価格で印鑑を作成するためにも、購入前に、まずは印鑑購入の価格相場を把握することが大切。 そこで、大手印鑑通販サイト「はんこプレミアム」で販売されている印鑑の値段から算出した、平均的な印鑑の購入価格を見てみましょう。
※はんこプレミアムの印鑑の参考価格(税抜き価格の印鑑の平均を計算)
- 実印:7,582円
- 銀行印:5,962円
- 代表者印:11,306円
- 法人銀行印:8,628円
- 角印:13,572円
印鑑を購入する時の値段は、作成するお店によって違いがあることはもちろん、作成する印鑑の種類やサイズ、素材や名前の彫り方によっても様々。
以下のページには、印鑑を作成する際の購入価格の相場をさらに詳しくまとめているので、参考にしてみてください。
購入価格の相場を確認
印鑑はどこで作成できる?
印鑑を作成する時の購入作成には、店舗やネット通販、フリーソフトなどを利用して自分で作成するなど様々な方法があり、それぞれメリットとデメリットがあります。印鑑の作成方法を以下で比較してみましょう。
実店舗で作成 | ネット通販サイトで作成 | 自分で彫る | フリーソフトで作成/pdfデータ | |
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メリット |
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デメリット |
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印鑑を購入する時は、実店舗もしくはネット通販サイトで作成する方が多いです。
実店舗で購入すると「お店の人に相談できる」「実物を見て印鑑を購入できる」という利点がありますが、最近は、値段が安くて種類が豊富な印鑑通販サイトでの購入も人気。
ネット通販は、実店舗に比べて人件費や場所代などを削減できるため、実店舗の半額から3分の1ほどの購入金額で印鑑の作成が可能です。
「ネット通販だと、送料がかかるのでは?」と心配されている方もいらっしゃるかもしれませんが、送料無料になることも多いので、ご安心ください(通販サイトや購入金額によって違います)。
また、ネット通販で印鑑を作成する場合、楽天やAmazonなどのショッピングモール型のサイトよりも、印鑑を専門に販売している通販サイトで購入する方が印鑑の種類が多く、おすすめです。
そうは言っても、印鑑の作成が可能な通販サイトは数多くあり「どの通販サイトで購入すれば良いか分からない」「全てのサイトを比較するのは大変」という方も多くいらっしゃいます。
そこで、以下のページでは、「安心して印鑑を作成できる、実績のあるお店」「低価格で印鑑を作成できるお店」「印鑑の品質に定評のあるお店」などの項目別に、印鑑通販サイトをランキング形式でご紹介。
印鑑通販サイト選びに迷われているあなたが、ぴったりのお店を見つける参考になれば幸いです。
人気の印鑑購入サイトを一気に確認
人生の大切な機会に使用する印鑑。あなたらしさが感じられて、使うのが嬉しくなるような最高の印鑑を、ぜひ作成してくださいね。