女性・男性のための実印講座
結婚を機に考える印鑑作成
結婚から始まる新生活。男性にとっても女性にとっても、新しい一歩の始まりです。
結婚をするまでには、様々な準備や手続きが必要になり、結婚後もまた煩雑な事務的な手続きが増えてゆきます。
特に女性は結婚すると姓が変わる方が多いと思います。結婚・入籍によって、旦那様となる結婚相手の苗字になるのです。
苗字が変わることによって、今まで使用していた印鑑は使うことができなくなります。
結婚し新しいハッピーライフを迎える女性にとって、印鑑を嫁ぎ先の苗字に変更することもまた「結婚」の儀式のひとつ。
しかし、いざ作るとなると、どんなタイミングでどのように作ったらいいのかわからないものです。
そこで今回は、結婚によって苗字が変わる女性のための、印鑑作成講座です!
目次
結婚からの新生活。婚約前後で必要となる印鑑とは?
新生活をスタートするとすぐに、新しい印鑑が必要になります。しかし、実際に結婚・入籍するまでは、旧姓の印鑑も必要。
新しい苗字での印鑑の作成のタイミングは、とても重要なのです。
結婚の前後で押印の必要がある書類はたくさんあります。
下記にまとめました。
内容 | 印鑑の種類 |
---|---|
婚姻届 | 旧姓の認印か実印 |
転入届 | 新姓の認印 |
印鑑登録 | 新姓の実印 |
年金・健康保険の手続き | 新姓の認印 |
銀行口座・クレジットカード等の 名義・住所変更 | 新姓の認印と銀行印 |
結婚後のマンション購入 | 新姓の実印 |
結婚後の自動車購入(自分名義) | 新姓の実印 |
結婚する際には、婚姻届に押印します。女性の場合、婚姻届への押印は、旧姓の認印か実印が必要です。
入籍するまでは、旧姓の印鑑が必要なのです。
結婚後は新しい苗字の印鑑を必要とします。
例えば、新居にお引越しする際、新しい住所の管轄の役所に転入届を提出します。転入届けに押印するのは新しい苗字の印鑑です。
また結婚後には、クレジットカードや銀行口座の名義や住所の変更など、様々な変更が生じます。それらの手続きにもすべて印鑑が必要となり、それはすべて新しい苗字の銀行印で押印します。
このように、結婚して新しい生活が始まるとすぐに新しい苗字の印鑑が必要になります。
結婚してからこれらの印鑑を作成していると、こまごまとした手続きがなかなかスムーズに進みません。結婚・入籍が決まったら、すぐに印鑑作成を始めることをお勧めします。
婚約時にすでに実印を持っている方は印鑑の見直しを
実印は結婚後すぐには必要にならないかもしれませんが、結婚前から印鑑登録している実印を所持している人は注意が必要です。
というのも、結婚により苗字が変わった場合、旧姓で作成した実印は使用することができなくなるからです。
なので、できるだけ早く印鑑登録の変更をしなくてはなりません。
ただし、婚約時に持っている実印が名前だけのものであれば、結婚後もそのまま使うことができます。 フルネームのもの、あるいは苗字だけのものでしたら、作り直しが必要となります。
この場合、印鑑作成方法とそのタイミングには、2つの方法があります。
- 結婚・入籍の日取りが決まったら、実印となる印鑑を新しく作成する
- 結婚前の印鑑を彫り直しする
おすすめは、①の方法です。
実印は、できれば結婚・入籍と同時に印鑑登録をしていただきたいもの。
結婚が決まったら、書体や印材を考えて印鑑を作成し、入籍後すぐに登録できるようにしておくといいですね。
②の方法の場合、結婚前に作った印鑑を彫り直しするので、印材が高級印材であった場合には、再彫刻する値打ちがあるでしょう。
しかし、入籍・結婚前に準備ができないので、急に必要になったとき対応ができない場合があります。
もし今まで使っていた実印の印材が思い入れの強いもの、あるいは高級・希少な印材でしたら、認印や銀行印として彫り直しするのがいいでしょう。
まずは結婚・入籍の日取りが決まったあと、新しい苗字での実印となる印鑑を新しく作成し、その後落ち着いてからはんこ屋で彫り直しの注文するのがおすすめです。
実印は、人生を左右するような契約、あるいは高額な契約に必要となる大事な印鑑です。結婚後も一生涯使うものですから、書体や印材をじっくり考えて、新しいお名前で愛着の持てる1本を作ってくださいね。
結婚は実印・銀行印・認印を揃えるいい機会
結婚を機に印鑑を作ろうと考えるのであれば、実印・銀行印・認印の3つをセットで揃えることをオススメします。
セットで揃えれば、3本の印鑑の素材も同じもので揃えられます。また、結婚後の新しい生活が始まれば、何かと印鑑が必要な場面が多くなります。
結婚前に一度に揃えてしまうほうが、その後の様々な手続きもスムーズに進むことでしょう。
実印作成のポイント
実印・銀行印・認印の3つをセットで揃える場合、印材を選ぶときには、実印の印材を先に考えて、それと同じ素材で銀行印と認印を作成することがいいでしょう。
実印は一生涯使う自分の分身のようなもの。耐久性と縁起のよさで印材を選んでゆくと、間違いがありません。
また、実印は1人に1本の印鑑です。 ご夫婦になったからといって、同じ印鑑を実印として登録するのはおすすめできません。
ご自分だけの1本を作成するためにも、印材・書体はしっかりと考えましょう。
女性の場合、実印の彫刻は名前だけでも構いません。そうすれば、将来的にもずっと使えるものとなります。
ただし、その名前は住民票に登録されている名前でなくてはいけません。
書体は篆書体(てんしょたい)、吉相体(きっそうたい)が オススメ。実印となる印鑑の大きさは、13.5mmか15.0mmがオススメです。
銀行印作成のポイント
結婚後、銀行口座や生命保険などの変更手続きにもっとも使う機会が多いのが、銀行印です。特に金融機関には苗字が変わったことによって、届けている印鑑が変わりましたという「改印届」を提出しなくてはなりません。
また、結婚を機に新しく銀行口座を作成される方もいらっしゃるでしょう。
銀行口座などの金融機関は、生活にかかわる引き落としや振り込みがすぐに発生します。結婚後スムーズに手続きできるように、準備しておきましょう。
女性であれば、銀行印も名前だけでも問題ありません。もちろん、苗字だけでも構いません。
もし縁起を気にするのであれば、銀行印の彫り方は、横書きにしましょう。
縦書きだと「金銭が流れる」という意味があり、縁起を気にする方には好まれません。
銀行印の書体は、篆書体(てんしょたい)、 吉相体(きっそうたい)がおすすめです。
また、銀行印となる印鑑の大きさは実印と認印の間の12.0mmか13.5mmがおすすめです。
認印作成のポイント
認印は、生活の中でも割と頻繁に使う印鑑です。実印、銀行印、認印の中では、認印が一番よく使うことになるでしょう。契約書や一般書類に押印したり、郵便物や宅配便の受け取りなどに使います。
結婚してもお勤めを続ける女性は、仕事用と自宅に置いておくものと2本作ると便利です。
認印は、事務全般あるいは受領印として使う印鑑ですので、苗字がはっきりとわかるように彫ります。
書体は、篆書体(てんしょたい)、吉相体(きっそうたい)ではなく、字がはっきりとわかる古印体(こいんたい)、隷書体(れいしょたい)がおすすめです。
古印体ははっきりした文字でわかりやすい印影ですし、隷書体は上品で女性らしさを感じられる書体です。
大きさは、3つの印鑑の中では一番小さいものになります。
10.5mmか12.0mmサイズがおすすめです。
実印・銀行印・認印は、一度作成すれば長く使うものです。「嫁ぐ」ということを機に、思いを込めて3つをセットで作り、新し印鑑とともに新たな一歩を踏み出してくださいね。
夫婦で買うなら印鑑セットがお得
印鑑を作成するタイミングは人それぞれです。成人したとき、就職のときはもちろんですが、結婚を機に印鑑を作ろうとする人は意外と多いのです。
成人したときや社会人になったときのフレッシュな気持ちとは全く違った、新鮮な気持ちで人生の大きな一歩を踏み出すことが結婚です。
結婚を機会に、夫婦でおそろいの印鑑のセットを作れば、それもまた永遠の愛を誓いあうことになるでしょう。
また、お友達やご両親からお二人へのご結婚祝いにも最適です。
多くのはんこのネット通販ショップでは、「ご夫婦向けの印鑑セット」を取り扱っています。
ご夫婦におすすめの印鑑素材
ご夫婦でおそろいの印鑑を作成するのであれば、印材はおそろいのもの、あるいは同じ素材で色違いのものを選んでもよいと思いますし、あえてそれぞれがお気に入りの印材で作ることも素敵です。
素材・組み合わせ | おすすめポイント |
---|---|
象牙 | 象牙は希少価値の高い、貴重品です。耐久性に優れ、使えば使うほど光沢が出て味の出る素材です。印材としては高級素材。朱肉の馴染みもいいので、男女問わず人気の高い印材です。一生涯使う1本として、ご結婚にも縁起が良いですし、ご夫婦でおそろいで作る印鑑としては、大変おススメです。 |
象牙 × 琥珀 | 象牙が希少価値が高いのはもちろん、琥珀もその美しさと神秘性で女性に人気の印材です。旦那様が象牙、奥様が琥珀でしたら、それぞれに高級感もあり、機能的にも申し分のない印鑑が、それぞれに作れることでしょう。琥珀は、マイナスのエネルギーを抜き取り、プラスのエネルギーを循環させるという意味を持ち、内助の功として夫を支える奥様が持つ1本として、大変に縁起の良い印鑑となります。 |
黒水牛 × オランダ水牛 | 黒水牛は、威厳と黒光りする高級感で、男性や法人の代表印として人気の高い印材です。耐久性もよく、朱肉もなじみやすいので、機能性の高い印鑑となります。オランダ水牛は、透明感とエレガントさが感じられる印材です。白地に自然な模様が見られ、ナチュラルさもあり、女性が使う印鑑の印材としては、構えずに使える1本になるでしょう。耐久性もよく、黒水牛と同じように、機能性の高い印鑑に仕上がります。 |
チタン | 一生涯、お二人で使う印鑑であれば、チタンは一度は考えていただきたい印鑑素材です。印材としては、少し重たいですが、重厚感があり、耐久性、強度が優れています。押印した時の印影も美しく、それが長年崩れることはありません。最近では、アタリ部分にジュエリーストーンやパワーストーンをあしらったり、カラーチタンなどもありますから、同じ素材で色を変えたり、装飾したりすることで、それぞれの個性を表現することができます。 |
彩樺 | 彩樺は、最近注目のエコ素材です。真樺とフェノールレジンという素材の結合で、資源保全のために考えられた新木材です。木材系の印材の中では耐久性に優れています。暖かさと優しさを感じます。印鑑の中でも実印は、重要な契約に使う重みのある印鑑ですが、彩樺のような柔らかさを感じる素材で作れば、実印の重たいイメージがなくなり、さりげない1本になることでしょう。ナチュラル感を好むご夫婦にオススメです。 |
黒檀 | 黒檀は乾燥性が高く、虫に食われにくい素材です。半永久的な耐久性を持つといわれています。素材自体に油分を含んでいるため、使えば使うほど光沢が出てきます。黒檀は、結婚するご夫婦に贈る夫婦箸でも人気の素材です。 |
マンモス | 希少性、壮大な歴史を好むご夫婦には、やはりこのマンモス!乳白色の美しい色つや。さらに、耐久性に優れ、朱肉がなじみやすく、押印しやすい機能的な印材です。9000年以上の時を経て、印鑑として生まれ変わるマンモスは、永遠の愛を誓い合ったご夫婦にはピッタリの印材でしょう。 |
ご夫婦におすすめの印鑑サイズ
ご夫婦で印鑑を作成される場合は、実印、銀行印、認印をセットでそれぞれ作りましょう。同じ素材や一緒に作ることで、ご結婚後の様々な手続きもスムーズに運ぶことでしょう。
男女で印鑑の一般的なサイズは異なります。一般的には、女性の印鑑は男性のものよりひと回り小さいものを選ぶことが多いです。
種類 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
実印 | 15.0mm / 16.5mm / 18.0mm | 13.5mm / 15.0mm |
銀行印 | 13.5mm / 15.0mm | 12.0mm / 13.5mm |
認印 | 12.0mm / 13.5mm | 10.5mm / 12.0mm |
印鑑は、人生の様々な場面で使うものであり、比較的重要なシーンに登場することが多いものです。縁起と使い勝手、耐久性などを、お二人でじっくりと考えて、ご結婚後の様々な手続きがスムーズに運び、愛にあふれる結婚生活のお守りのような存在となってくれることでしょう。
さらに女性の場合は、新しい苗字・姓で印鑑を作成することによって、改めて愛する人と同じ苗字となり、彼のもとへ嫁ぐという幸せな気持ちを高めてゆくことができます。
指輪を交換するのと同じように、結婚生活が始まる前にお互いに印鑑のセットをプレゼントしあうこともオススメです。
思いを込めた印鑑と一緒に、お二人の新生活をスタートさせましょう!