実印の使用場面や印鑑を登録する方法
印鑑登録の方法と実印の使用場面
実印が必要な場面
公的に登録された証明印鑑として大きな効力を持っている実印ですが、実際に使う場面に出くわしたことのある人は、そんなに多くないと思います。
いったいどのような場面で使われる登録印鑑なのでしょうか?
主に実印は、大きな金額の取引をおこなう時や、公正証書を作成する場面で使われる印鑑です。印鑑登録をした印鑑のみが実印として用いられます。
具体的にどういったシーンで使われるのかまとめてみましたので、ご覧ください。
不動産の取引
家や土地などといった不動産物件の売買で、住宅ローン融資を受ける際に用いられます。
家などを購入するとき、一般的にローンを組んで購入資金の融資を受けることになると思います。
この時、基本的に購入する不動産を担保にお金を借ります。こうした契約を履行するために「抵当権設定登記」をおこない、そのために印鑑証明書付きの実印が必要となります。
遺産相続
親族の方が亡くなって相続が発生した際に、亡くなった方の資産を誰が、どの程度取得するかを明確にするために、遺産分割協議をおこないます。
この時、遺産の分割内容を明記した遺産分割協議書を作成する際に相続人の証明印鑑が必要です。後々のトラブルを避けるためにも、きちんと遺産分割に同意したという証明のため実印で用います。
自動車の購入時
普通自動車を購入する際には、実印がいる場合といらない場合があります。
通常購入する際は、自動車の所有権を得るので実印が必要となるのですが、ローンを組んで車の所有者がローン会社や販売会社の場合は、印鑑証明がいらないので実印も不要。
公正証書を作成するとき
遺言状や金銭消費貸借証書(金融機関から融資を受けるときに作る契約書)などといった、公正証書を作成する際に実印が必要となります。
以上、実印が必要となる場面について、いくつか紹介いたしました。他にも、保険金受取や起業をする際に実印が必要になる場合があります。
タイミング 印鑑登録はどんな時におこなうのか
実印は人生の中で使うタイミングが少なく、作らないという方もいます。一般的に、実印を作る時期というのは人それぞれ。車を購入したり、相続といった機会に初めて作るという方も多いでしょう。
普段使うタイミングの少ない実印ですから、必要になったら作るという考え方も良いかもしれません。しかし、急遽必要になり慌てて作るというのはあまりおすすめしません。
というのも、実印は強い法的な効力を持つので偽造・複製されるリスクを小さくする必要があります。
なので、時間があるうちに余裕をもってセキュリティの高い印鑑を作ることを推奨します。好みの素材もじっくり選べるのでおすすめ。
それでは具体的にどのようなタイミングで作るのが良いのでしょうか?見てみましょう。
成人式
成人をむかえ大人への階段を登り始めた自分の子供に、親からプレゼントするのもいいかもしれません。
学生卒業 新社会人へ
ちょうどその時期に一人暮らしを始めたり、近い将来自分の車を持とうと考え始める時期ですので、実印を購入するのに適した時期と言えます。
結婚した時
それまでフルネームで実印を作っていた方は、今までの実印が使えなくなってしまうので、買い替えるタイミングと言えます。
なかには、人生のパートナーと同じ姓の実印を作りたいということで新しく買う方もいらっしゃるようです。
結婚は新しい人生の始まりとも言えるので、心機一転買い替えてみてはいかがでしょうか?
印鑑登録の仕方
最後に実印の登録方法を見ていきましょう。印鑑登録(実印登録)とは、印鑑を市区町村役場に届けることです。つまり、実印とは印鑑の中でも、役所に登録し公的に証明する効力を得たもののことを指します。
印鑑登録自体はとても簡単。ただし、必要なものがいくつかありますので、役場の窓口に行く前に揃えておく必要があります。
- 実印登録する印鑑
- 本人証明証(免許書やパスポートなど)
- 登録費用(100円~300円程度:自治体によって差があります。)
登録する役場の窓口とは、自身の住民票がある市区町村役場の窓口。
実印登録する印鑑は、なるべく手彫りや複雑な書体にするなど、偽造されにくいものを用意しておくことを推奨します。くれぐれも三文判などは避けてください。
当日の流れとしては、役場に行き印鑑登録の申請書に必要事項を記入し提出するだけです。
免許書やパスポートなどの顔写真付きの身分証明書の場合は即日登録ができます。ただし、混み具合によって登録に時間がかかってしまうことがあります。
また、印鑑登録は代理人が行うこともできます。この場合、上記の3点に加えて、
- 代理人選任届(委任状)
- 代理人の実印
- 代理人の身分証明書
が必要になります。
また、登録にも数日かかってしまうので、やむをえない場合を除き本人が印鑑登録しに行くことを推奨します。
実印が必要になり、印鑑の購入を考えている方はぜひ以下のページもご覧ください!!
実印作成のポイント